タリバン 美容院閉鎖 雇用の場を奪われると反発も

アフガニスタンで実権を握るイスラム主義勢力のタリバンは、国内にある美容院を閉鎖させる決定をめぐり、女性の眉毛を整えるなど美容院で行われていた行為がイスラム法に反するためだと理由を明らかにしました。今回の決定をめぐっては現地の美容院で働く女性スタッフなどから雇用の場を奪われるとして反発が強まっています。

アフガニスタンのタリバンの暫定政権は、今月、NHKなどの取材に対して、国内にある美容院を閉鎖させることを決め、首都カブールの地元当局に美容院に対する営業の許可を取り消すよう命じたと明らかにしました。

これについて、イスラム法の独自の解釈に基づき国民の行動を監視している勧善懲悪省の報道担当者が6日、SNSで閉鎖決定の理由を明らかにしました。

この中で報道担当者は人の髪の毛を別の女性の髪につけることや、眉毛を抜いて整えることなど美容院で行われていた行為がイスラム法に反しているなどとしています。

アフガニスタンではタリバンの復権後、ほとんどの地域で女性が通えるのは小学校までになるなど女性の教育や雇用などへの制限が相次いでいます。

今回の新たな決定をめぐっても、現地の美容院で働く女性スタッフなどから雇用の場や収入を奪われるとして反発が強まっています。