新型コロナ死者数 約2か月後にとりまとめて月1回公表へ 厚労省

新型コロナの死者数の動向を迅速に把握するため、厚生労働省は新たな試算方法でおよそ2か月後に死者数をとりまとめ、今後、月に1度、結果を公表することになりました。

新型コロナの死者数については感染症法上の分類が「5類」に移行するまでは、国が全国の死者数を集計して毎日公表してきましたが、ことし5月に5類に移行してからは、こうした調査は行われなくなりました。

その結果、新型コロナの死者数は5か月後に公表される「人口動態統計」の死因別の死者数で把握するしかなくなり、死者数の動向をどう迅速に把握するかが課題になっていました。

そこで、厚生労働省は、自治体に提出された死亡診断書などに記された「最も死亡に影響を与えた病気」や「死亡の原因となった病気の経過に影響を及ぼした病気」が「新型コロナ」だったケースを分析する新たな試算方法を導入しておよそ2か月後にとりまとめることになり、7日に初めてことし4月分の結果を公表しました。

それによりますと、死亡診断書などで「最も死亡に影響を与えた病気」の欄に新型コロナの記載があった人は550人でした。

さらにこの人数に「死亡の原因となった病気の経過に影響を及ぼした病気」として新型コロナが記載されていた人を加えると1406人でした。

厚生労働省が同じ手法で過去にさかのぼって試算した結果、人口動態統計で把握してきた死者数の増減とほぼ同じ傾向がみられたということで、今後も月に1度、結果を公表していくことにしています。

また、5類に移行したあとの5月分の調査結果は今月下旬から来月上旬にかけて公表する予定です。