南シナ海“排他的経済水域内に中国船48隻”フィリピン当局

フィリピン当局は、中国と領有権を争う南シナ海で自国の排他的経済水域内にあるさんご礁に48隻の中国船が集結するなど、中国が威圧的な姿勢を強めているとして懸念を表明しました。

フィリピン当局は、先月30日、南シナ海の南沙諸島、英語名スプラトリー諸島にあるイロコイ礁と呼ばれるさんご礁の上空で監視飛行を行い、48隻の中国船が船団を組んで停泊していると、7日、発表しました。

公開された現場の写真では、列をなして並ぶように停泊する中国船の様子などが確認でき、発表によりますと漁を行っている様子は見られなかったということです。

イロコイ礁は、フィリピンの排他的経済水域の内側で、北側には石油や天然ガスが豊富に埋蔵されているとみられるリード礁があります。

フィリピン当局は、中国船の数が12隻だったことし2月の段階と比べても大幅に増えていて、中国が威圧的な姿勢を強めているとして懸念を表明しました。

この発表に先立って、フィリピンで先月就任したテオドロ国防相は6日、アメリカのオースティン国防長官と初めての電話会談に臨み、安全保障面での連携を一層強化する方針を確認したということです。