習主席 台湾方面管轄の中国軍戦区視察“勝つ能力 向上加速を”

中国の習近平国家主席は、中国軍で台湾方面などを管轄する東部戦区を視察し、戦いに勝つ能力の向上を加速させるよう指示しました。台湾統一への強い意欲を改めてアピールするとともに、台湾への関与を強めるアメリカなどをけん制するねらいがあるとみられます。

国営の中国中央テレビは6日、習近平国家主席が中国軍で台湾方面などを管轄する東部戦区を視察し、兵士の代表らに訓示する様子を伝えました。

この中で習主席は「東部戦区が国家の領土主権と海洋権益を守り、祖国の統一を守るために重要な貢献をした」と述べ、高く評価しました。

そして、陸海空など種類の異なる軍の部隊を一体的に指揮する体制をさらに強化するよう求めたうえで「実践的な軍事訓練に力を入れ、戦いに勝つ能力の向上を加速させなければならない」と指示しました。

東部戦区は、去年8月に当時、アメリカの下院議長だったペロシ氏が台湾を訪問した際に対抗措置として台湾周辺で大規模な軍事演習を行うなど、軍事的な圧力を強化していると懸念されています。

軍のトップでもある習主席としては、台湾統一への強い意欲を改めて内外にアピールするとともに、台湾への関与を強めるアメリカなどをけん制するねらいがあるとみられます。