安倍元首相「国葬」の記録集を作成へ 将来の参考に

去年9月に行われた安倍元総理大臣の「国葬」について、政府は将来の参考資料として残すため、実施までの経緯などをまとめた記録集の作成を進めています。

安倍元総理大臣の「国葬」は、銃撃事件の2か月余りあとの去年9月に東京の日本武道館で行われ、戦後、総理大臣経験者の「国葬」は、1967年の吉田茂氏以来、55年ぶりでした。

政府は、内閣と自民党の「合同葬」などとして行われてきた過去の総理大臣経験者の葬儀と同様に、将来の参考資料として残すため、去年の「国葬」についても記録集の作成を進めています。

記録集には、
▽実施を決めた閣議の文書や
▽各府省幹部による準備会議の資料、
それに
▽当日の流れなどを記載する予定で、来月中の完成を目指しています。

一方、政府は「国葬」をめぐって世論が賛否に分かれたことを踏まえ、去年12月に有識者への意見聴取をもとに報告書をまとめたうえで、ルールなどを設けるべきか検討を進め、このほど見解を示しました。

この中では、
▽今後、総理大臣経験者の「国葬」を行うかどうかの検討は、時の内閣が去年まとめた報告書の内容も踏まえて、責任を持って判断するとしたうえで、
▽実施を決めた場合は国会に説明し、実施後も概要を国会に報告するとしています。