西~北日本で厳しい暑さ 熱中症に厳重警戒 九州などは大雨警戒

西日本から北日本にかけての広い範囲で厳しい暑さとなる見込みで、京都府では最高気温が38度と危険な暑さが予想されています。熱中症に厳重な警戒が必要です。
一方、これから10日の月曜日にかけて前線の活動が活発になるため、記録的な大雨となった九州など西日本や北陸を中心に大雨となるおそれがあり、最新の気象情報を入手して雨が強まる前に安全な場所で過ごしてください。

気象庁によりますと西日本から北日本の広い範囲で高気圧に覆われ、南から暖かい空気が流れ込むため、7日も気温が上がる見込みです。

日中の最高気温は
▽京都府舞鶴市で38度と危険な暑さが予想されているほか、
▽京都市と兵庫県豊岡市、福井市、福島市で37度、
▽鳥取市と新潟県長岡市、前橋市で36度、
▽滋賀県彦根市や金沢市、宇都宮市、山形市で35度などと猛烈な暑さが予想されています。

このほか
▽大阪市と名古屋市で34度、
▽東京の都心で33度などと各地で厳しい暑さとなる見込みです。

熱中症の危険性が高まるとして、気象庁と環境省が三重県、和歌山県、沖縄・奄美で「熱中症警戒アラート」を発表しています。

熱中症に厳重に警戒し我慢せずに適切に冷房を使用するほか、のどが渇いていなくても定期的に水分を補給し、暑い時間帯の外出はなるべく避けて特別な場合以外は運動を行わないなど、対策を徹底してください。

あす以降 西日本や北陸中心に大雨のおそれ

前線の影響で九州では雨雲が発達し、午前6時までの1時間には鹿児島県出水市で31ミリの激しい雨が降りました。

前線は再び日本付近に停滞し来週10日の月曜日ごろにかけて活動が活発になる見込みで、九州や中国地方など西日本や東海、北陸など東日本でも大雨となるおそれがあります。

特に8日から9日にかけては九州北部を中心に雨が強まり、局地的に雷を伴って1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあります。

8日朝までの24時間に降る雨の量は
▽九州北部と山口県で120ミリ、
9日朝までの24時間にはいずれも多いところで
▽九州北部と山口県で200ミリから300ミリ、
▽中国地方と北陸、東海で100ミリから200ミリ、
▽近畿で100ミリから150ミリと予想されています。

さらに、10日の朝までの24時間には
▽九州北部と山口県、東海で100ミリから200ミリ、
▽近畿と北陸で100ミリから150ミリの雨が降る見込みです。

九州や山口県では先日の記録的な大雨で地盤が緩んでいるほか、川の堤防などが傷んでいるおそれもあり、少ない雨でも災害の危険度が急激に高まる可能性があります。

気象庁は土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫に警戒するとともに、落雷や突風にも注意を呼びかけています。

雨が降り始める前にハザードマップで地域の災害リスクや避難先を確認するなどの備えを進めるとともに、最新の気象情報を入手して雨が強まる前に安全な場所で過ごしてください。

九州「土壌雨量指数」高まり土砂災害の危険性急激に高まるおそれ

先日、記録的な大雨となった九州では、土砂災害の危険性の指標となる『土壌雨量指数』が高くなっている地域があり、今後の雨で土砂災害の危険性が急激に高まるおそれがあります。

いつもの雨より早いタイミングで災害が起きるかもしれないという意識で、最新の情報に注意して、避難の準備などを進めてください。

土の中の“タンク”には大量の水が

「土壌雨量指数」は降った雨がどれくらい土の中にたまっているか、水分量を示す指標です。

気象庁の大雨警報や土砂災害警戒情報はこれをもとに発表されています。

記録的な大雨となった九州では、「土壌雨量指数」がふだんよりも高い状態となっています。

土砂災害に詳しい専門家によると一般的に雨がやんで1日や2日では土の中の水分はほとんど抜けず、地質の違いを考慮しても、ある程度の水分が残ったままの状態が続くということです。

つまり、土の中の“タンク”は水がたまった状態で抜けきっていないため、今後、少しの雨で土砂災害が発生したり、規模の大きな災害につながる危険性があります。

気象庁の「土砂災害警戒情報」や自治体の避難の情報に注意してすぐに避難できるよう準備をしておいてください。

前兆現象があることも

また、土砂災害が発生する前には「前兆現象」があることがあります。

例えば、▽斜面から小石が落ちてくる▽斜面に亀裂ができる▽斜面から突然水が湧き出したり 川の水が急に少なくなったりするほか、▽「山鳴り」や「地響き」がするといったものです。

土砂災害警戒情報や避難の情報が出ていなかったとしても、こうした、いつもと異なる現象に気づいた場合は、すぐに崖や斜面から離れて、安全な場所に避難してください。

※土砂災害の前に必ず前兆が見られるわけではないことに留意してください※