フランス 警察官が17歳少年射殺から1週間 拘束者は約3500人に

フランスのパリ郊外で17歳の少年が警察官に銃で撃たれて死亡した事件から、4日で1週間となりました。
マクロン大統領は事件をきっかけに広がった暴動のピークは過ぎたとする認識を示しましたが、これまでに車両5800台以上が燃やされ放火などの被害にあった建物は1100棟を超え、拘束者はおよそ3500人に上っています。

パリ郊外のナンテールで先月27日、17歳の少年が検問中の警察官に銃で撃たれて死亡した事件から4日で1週間となりました。

事件をきっかけに各地で警察への抗議活動が暴動へと発展し、フランス内務省によりますと3日夜から4日朝にかけても72人が拘束され、一連の暴動での拘束者はあわせておよそ3500人となりました。

また内務省によりますと、これまでに公道でのゴミ箱などへの放火は1万2000件以上、燃やされた車は5800台以上、放火や破壊の被害にあった建物は1100棟を超えるということです。

マクロン大統領は4日、大統領府で暴動で被害が出た200以上の自治体の首長らを集めた会議を開き、地元メディアによりますと「事態が沈静化に向かうかどうかわからないが、ここ数日の暴動のピークは過ぎた」と述べたということです。

会議でマクロン大統領は、被害を受けた公共施設などの復旧を進めるため緊急の法整備を行い、自治体への財政的な支援を行う考えを示したということですが、各地での放火などは散発的に続いていて、事態が完全に収まるまでにはまだ時間がかかる見通しです。