プーチン大統領 上海協力機構 イラン・ベラルーシ“加盟”歓迎

ロシアのプーチン大統領は、中国とロシアが主導する枠組み、上海協力機構の首脳会議にオンラインで参加し、友好関係にあるイランや同盟国ベラルーシの加盟に向けた動きを歓迎しました。
プーチン大統領としては枠組みを拡大させウクライナ情勢を巡って対立する欧米側に対抗したい思惑もあるとみられます。

ウクライナでは領土奪還を目指すウクライナ軍の反転攻勢が続いていて、アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は3日、東部や南部の少なくとも4つの前線でわずかな前進があったと指摘しました。

また北東部スムイの地元当局は3日、ロシア軍がイラン製の無人機で攻撃し、3人が死亡したと発表しました。

ゼレンスキー大統領は動画で「残念ながら、すべての目標を撃墜できる防空システムはまだない。防空システムを強化するためあらゆる手段を尽くす」と述べました。

一方ロシアのプーチン大統領は4日、中国とロシアが主導する安全保障や経済協力の枠組み、上海協力機構の首脳会議にオンラインで参加して演説しました。

民間軍事会社ワグネルの代表、プリゴジン氏が武装反乱を起こしてからプーチン大統領が国際会議に参加するのは初めてで、プーチン大統領は「武装反乱の試みにロシアの政界と社会全体が共同戦線を張り、結束と高い責任を示した」としてロシアは結束していると強調しました。

そのうえで「ロシアの指導部の行動に支持を表明してくれた上海協力機構の各国に感謝する」と述べ、各国から支持が得られているとアピールしました。

今回の首脳会議ではロシアと友好関係にあるイランの正式加盟が承認されたほか、同盟国ベラルーシも加盟に向けた文書に調印しました。

プーチン大統領は両国の加盟に向けた動きを歓迎していて、上海協力機構の枠組みを拡大させ欧米側に対抗したい思惑もあるとみられます。