ウクライナ反転攻勢 “ロシア軍が大量の地雷を設置”英国防省

領土奪還を目指すウクライナ軍の反転攻勢について、イギリス国防省は、ロシア軍が進軍を遅らせるために大量の地雷を設置し、一定の成果をあげているという見方を示しています。

ウクライナ軍が東部や南部で続ける反転攻勢について、ウクライナ国防省のマリャル次官は3日、SNSで「バフムト方面の戦況が再び激化している」と投稿し、東部バフムトをめぐる攻防が激しくなっていると明らかにしました。

ウクライナ軍は先月上旬から大規模な反転攻勢を始めていますが、当初の想定よりも進展が遅れているという指摘もあがっています。

イギリス国防省は、4日の分析で「ここ数週間のロシア軍の戦術は、南部でウクライナ軍の装甲部隊の進軍を遅らせることを優先してきた。対戦車地雷を非常に多く使い、進軍を遅らせたあと、無人機や攻撃用ヘリコプターなどでウクライナの装甲車を破壊している」と指摘しました。

そして、「反転攻勢の初期段階でロシア軍の作戦は一定の成功を収めている。しかし、ロシア軍は依然として弾薬不足などに悩まされている」と分析しています。

一方、ロシア国防省は4日、首都モスクワの南西部や西部郊外に、合わせて5機の無人機が飛来したと発表しました。

いずれも撃墜し、死傷者や被害はなかったとし、ウクライナ軍によるテロ攻撃だと主張しています。

ロシア側の当局によりますと、無人機が撃墜された地域の近くにあるモスクワ南西部のブヌコボ空港では一時、航空機の運航を制限したということです。

モスクワではことし5月30日にも複数の無人機が飛来し、市内の集合住宅で被害が出ていて、ロシア側は警戒を強めています。