IAEA事務局長 韓国訪問し福島第一原発処理水放出めぐり説明へ

韓国政府は、IAEA=国際原子力機関のグロッシ事務局長が、日本訪問後の今月7日から3日間の日程で韓国を訪れると発表しました。
東京電力福島第一原発にたまる処理水を海に放出する方針をめぐり、安全性に関する包括的な評価結果の報告書の内容についてグロッシ氏から直接説明を受けることにしています。

IAEAのグロッシ事務局長は、4日から4日間の予定で日本を訪問していて、韓国政府の発表によりますと、グロッシ氏は日本訪問後の今月7日から3日間の日程で韓国を訪れるということです。

期間中、グロッシ氏は、原子力安全委員長と面談して安全性に関する包括的な評価結果の報告書の内容について説明するほか、パク・チン(朴振)外相などとも会談する予定だということです。

韓国政府の担当者は、記者会見で「これまで科学的、技術的な検討を進めてきたが、今はほぼ最終段階にある。近いうちに国民に検討内容を説明できると思う」と述べ、政府としての見解を近く明らかにする考えを示しました。

処理水の放出をめぐって、韓国国内では、先週行われた世論調査で放出による影響が心配だと答えた人が8割近くに上るなど懸念が根強くあり、韓国政府としては、グロッシ氏から直接説明を受け国民に丁寧に説明することで、不安を払拭(ふっしょく)したい考えです。