稲につく害虫を火で追い払う伝統行事「虫送り」 香川 小豆島

稲につく害虫をたいまつの火で追い払う伝統行事の「虫送り」が2日、香川県の小豆島で行われました。

小豆島にある香川県土庄町肥土山地区の「虫送り」は、江戸時代に始まったとされ、毎年、田植えが一段落する「半夏生」の日に行われる町の無形民俗文化財です。

子ども会のメンバーや保護者、それに地域の人たちなどおよそ200人が神社に集まり、五穀豊穣を願って祈とうが行われたあと、参加者が持参した火手と呼ばれる長さ1メートル20センチから1メートル50センチほどのたいまつに火がつけられました。

そして、稲に害虫がつかないようにと願いを込めて、田植えが終わった田んぼに火をかざしながら、1キロほど離れた川までゆっくりと歩きました。

久しぶりの梅雨の晴れ間に、沿道には大勢の見物の人たちが訪れ、たいまつの明かりが田んぼの中をゆっくりと進む幻想的な夏の風物詩を楽しみました。

去年に続いて参加したという男性は、「毎年開催してくれて夏の風物詩として感動しています。たいまつを持って歩くことができてうれしかったです」と話していました。

また、ことし初めて参加したという女性は、「すごくきれいでよい行事だと思います」と話していました。