文化財建物全焼 しょうゆ醸造施設から燃え移ったか 茨城 桜川

2日未明、茨城県桜川市のしょうゆの醸造所にある、国の登録有形文化財の建物などが全焼した火事で、現場検証したところ、醸造施設の燃え方が激しかったことが分かりました。警察は、醸造施設から文化財の建物に燃え移った可能性があるとみて火事の原因を調べています。

2日午前0時すぎ、桜川市真壁町古城のしょうゆ醸造所「鈴木醸造」で起きた火事は、いずれも木造の住宅兼事務所や醸造施設など合わせて4棟、1400平方メートルが焼け、江戸時代に建てられた木造平屋建て、瓦ぶきのおよそ200平方メートルの大規模な農家住宅で、国の登録有形文化財の「主屋」も全焼しました。

3日、警察と消防が現場検証を行い、警察によりますと、「主屋」の隣にある醸造施設の燃え方が激しかったということです。

警察は、醸造施設から火が出て「主屋」に燃え移った可能性があるとみて、引き続き火事の原因を調べています。

一方、敷地内にある同じく国の登録有形文化財の「長屋門」への被害は、確認されていないということです。

出火直後の現場の様子は “あたりが明るくなるほど大きな炎”

醸造所から火が出た直後の2日午前1時ごろ、近くに住む男性が火事を撮影した映像です。

醸造所が真っ赤で大きな炎に包まれ、平屋建てで国の登録有形文化財の「主屋」も、激しく燃えている様子が確認できます。

撮影した男性は「消防車のサイレンの音で火事に気付きました。あたりが明るくなるほど大きな炎でした。主屋に来る観光客もいて、地元の人たちも親しむ地域のシンボルでした」と話していました。