フランスでは、パリ郊外のナンテールで6月27日、17歳の少年が、検問中の警察官に銃で撃たれて死亡したことをきっかけに、各地で警察に対する抗議活動が暴動へと発展しました。
フランス政府は、警察官など合わせて4万5000人を派遣して対応にあたっていますが、建物や車への放火などが相次いでいて、内務省によりますと、1日夜から2日朝にかけても719人が拘束され、これまでに合わせて3000人以上が拘束される事態となっています。
地元メディアは、警察官に銃で撃たれて死亡した少年は、北アフリカ系だと伝えていて、国連人権高等弁務官事務所は6月30日、「フランス政府は自国の警察内部にある根深い人種差別の問題に取り組む時がきた」と指摘したうえで、抗議活動への対応に慎重を期すよう求めました。
これに対して、フランス政府は「警察における組織的な人種差別があるという指摘は全く根拠がない」と反論しています。
混乱が続く中、マクロン大統領は、7月2日から4日まで予定していたドイツ訪問を延期したいとドイツ政府に伝えるなど、フランスの外交にも影響が出ています。
仏 警察官が少年射殺 抗議活動が暴動に 3000人以上拘束
フランスでは、パリ郊外で17歳の少年が警察官に銃で撃たれて死亡した事件をきっかけに警察への抗議活動が相次ぎ各地で暴動に発展していて、これまでに合わせて3000人以上が拘束されるなど混乱が続いています。