“無許可で臓器の提供あっせん” NPO理事 初公判で無罪主張

海外での臓器移植を希望する患者に国の許可を受けずに臓器の提供のあっせんをしたとして、臓器移植法違反の罪に問われているNPOの理事の初公判が開かれ、「100人近くの命を助けてきたが臓器の仲介やあっせんをしたことはない」と述べ、無罪を主張しました。

横浜市に事務所があるNPO法人「難病患者支援の会」の理事、菊池仁達被告(63)は、国の許可を受けていないのに海外での臓器移植を希望する患者2人に対して去年、ベラルーシで腎臓の移植手術を受けさせるなど臓器の提供のあっせんをしたとして、臓器移植法違反の罪に問われています。

東京地方裁判所で開かれた初公判で、菊池理事は「100人近くの命を助けてきたが臓器の仲介やあっせんをしたことはない」と述べて、無罪を主張しました。

弁護士は「法律上のあっせん行為にはあたらない。仮にあたるとしても海外での移植に日本の法律は適用されない」と主張しました。

検察は、冒頭陳述で「厚生労働省のヒアリングで臓器のあっせん行為にあたると指摘されていたほか、医師や弁護士が参加したオンラインミーティングでも活動が法律違反の可能性があると指摘され、被告は認識していた」と主張しました。