新型コロナ “ワクチンの集団接種は割高 個別に切り替えを”

財務省は予算が適切に執行されているか調査結果を公表し、自治体が大規模な会場で行っている新型コロナウイルスワクチンの集団接種にかかる費用が割高になっているとして、自治体に対してクリニックなどでの個別接種に切り替えるよう求めました。

財務省は、国の予算が適切に使われているかどうかを調べる「予算執行調査」を毎年度行っていて、6月30日、その結果を公表しました。

このうち、自治体が昨年度行った新型コロナウイルスのワクチン接種事業では、105の自治体を対象に、1回の接種にかかる費用を調べました。

この事業は全額を国費で賄っていますが、大規模な会場で行う「集団接種」が平均で1万8240円だったのに対して「個別接種」は1万342円と、集団接種のほうがコストが7割以上高いことがわかりました。

この要因について財務省では、接種会場の稼働率が6割程度にとどまったことや、会場に配置する医師の時給が平均で2万円を超えるなど、人件費が高額だったためなどとしています。

そのうえで、最近のワクチンの接種率からすると、調査対象のうち9割以上の自治体が個別接種で対応可能だとしていて、自治体に対してクリニックなどでの個別接種に切り替えるよう求めました。