パリ郊外 警察官銃撃で少年死亡 抗議活動の影響で各地に混乱

フランスでは、パリ郊外で17歳の少年が警察官に銃で撃たれて死亡した事件をきっかけに、警察への抗議活動の一部が暴動に発展するなど各地で混乱が続いていてフランス内務省は、ひと晩で800人以上の身柄を拘束したと発表しました。

パリ郊外のナンテールで27日、17歳の少年が、車の停止命令に応じなかったとして、交通検問中の警察官に銃で撃たれて死亡したことをきっかけに各地で警察への抗議活動が広がり一部が暴動に発展しました。

フランス内務省はこれに関して30日、現地時間の29日夜から30日朝にかけて、875人の身柄を拘束したと発表しました。

一方、捜査当局は、少年に発砲した警察官の身柄を拘束し、29日、殺人の罪で起訴するかどうかを判断する手続きの段階であることを明らかにしました。

パリ中心部の繁華街では30日複数の店で窓ガラスが割られ、店内が荒らされるなどの被害が出ていて、現場では警察官が規制線を張るなどして警戒を続けています。

さらにパリ郊外の一部地域では、7月3日まで、夜間の外出禁止令が出されるなど緊張が高まっています。