円相場(NY)一時 1ドル=144円台後半まで値下がり

29日のニューヨーク外国為替市場では、アメリカでさらに利上げが行われるとの見方が広がって円安が進み、円相場は一時、1ドル=144円台後半まで値下がりしました。

29日のニューヨーク外国為替市場では円安が進み、円相場は一時、1ドル=144円台後半まで値下がりして、およそ7か月ぶりの円安ドル高水準を更新しました。

この日、発表されたアメリカの失業保険の新規申請件数が市場の予想を下回り、雇用情勢が堅調であることが意識されたほか、ことし1月から3月のアメリカのGDP=国内総生産の確定値が上方修正されたことを受けて、FRB=連邦準備制度理事会がさらに利上げを行うとの見方が広がりました。

このため、日米の金利差拡大が意識されて円を売ってより高い利回りが見込めるドルを買う動きが強まりました。

外国為替市場では円安が急速に進んでいて、日本政府・日銀がドル売り円買いの市場介入に踏み切るかどうかに関心が集まっています。

市場関係者は「日本の鈴木財務大臣が急速に進む円安について市場の動きをけん制する発言をしているが、円安に歯止めをかける効果は現時点では限られている」と話しています。