突風被害“ダウンバーストかガストフロント” 滋賀 近江八幡

滋賀県近江八幡市で発生した突風被害について、気象台は調査の結果、上空の冷たい空気が吹きおろす「ダウンバースト」か、冷たい空気が地表を広がるように進む「ガストフロント」という現象が起きた可能性が高いと判断しました。

彦根地方気象台と近江八幡市によりますと、28日午後4時半ごろ、滋賀県近江八幡市馬淵町付近で突風が発生し、これまでに住宅や事業所など27か所で屋根瓦が飛ばされたり、テント型の倉庫の屋根が壊れたりする被害が確認されました。

けが人はいないということです。

気象台は29日、現地に職員4人を派遣して被災した住宅に住む人に話を聞いたり、写真を撮ったりして被害状況を調査しました。

気象台によりますと、被害は北西から南東に向けておよそ1キロメートルの直線上に集中していて、当時吹いた風は風速およそ35メートルと推定されるということです。

こうしたことから気象台は、上空の冷たい空気が吹きおろす「ダウンバースト」か、冷たい空気が地表を広がるように進む「ガストフロント」という現象が起きた可能性が高いと判断しました。

彦根地方気象台は「突風の発生時に活発な積乱雲が付近を通過していて、被害の痕跡が一定の方向に残っていたことなどから判断した」としています。

滋賀県内は大気の状態が不安定になっていてきのう、気象台は一時、県内全域に「竜巻注意情報」を出して注意を呼びかけていました。