「ルフィ」名乗り指示した疑い 広域強盗事件 幹部1人を逮捕へ

フィリピンを拠点に特殊詐欺事件に関与したとして逮捕・起訴されたグループの幹部らについて、警視庁が一連の広域強盗事件で「ルフィ」などと名乗って指示を出していた疑いがあるとして本格的な捜査に乗り出すことが分かりました。
京都市で去年起きた強盗事件の指示を出していたとして幹部1人を29日にも逮捕する方針で、グループの幹部が広域強盗事件の指示役として立件されるのは初めてとなります。

今村磨人被告(39)や渡邉優樹被告(39)ら4人は、フィリピンを拠点に特殊詐欺事件に関わったとして逮捕・起訴され、警視庁は全国で相次いだ一連の広域強盗事件で指示を出していた疑いがあるとして捜査を続けています。

このうち今村被告について、警視庁が、去年5月に京都市の時計販売店から高級腕時計、7000万円相当が奪われた事件の指示を出していたとして、29日にも、強盗の疑いで逮捕する方針を固めたことが捜査関係者への取材で分かりました。

この事件では、奪われた腕時計を運んだとして逮捕・起訴された22歳の被告が今村被告の銀行口座に現金を振り込んでいたほか、警察の調べに対し「ルフィと名乗る人物に指示された」などと供述していたことが分かっています。

捜査関係者によりますと、今村被告はフィリピンの入管施設に収容されていた時に、「ルフィ」を名乗って携帯電話で強盗の指示を出していた疑いがあるということです。

フィリピンから送還された特殊詐欺グループの幹部が一連の広域強盗事件で立件されるのは初めてで、警視庁は幹部らが京都も含めた全国各地の強盗事件に関与した疑いがあるとみて本格的な捜査に乗り出し、指示系統を解明することにしています。