全日本柔道連盟 山下会長が退任会見「感謝でいっぱい」

全日本柔道連盟の山下泰裕会長が28日付けで会長を退任することにあわせ記者会見を行い「役割を果たせたのか申し訳ない思いもあるが、感謝でいっぱいだ」と話しました。

1984年のロサンゼルスオリンピックの男子無差別で金メダルを獲得した山下氏は2017年6月に全日本柔道連盟=全柔連の会長に就任し、現在はJOC=日本オリンピック委員会の会長も務めています。

全柔連は28日、都内で開いた評議員会と臨時理事会で役員を改選し、山下氏が会長を退任して新たな会長に副会長の中村真一氏が昇格することを決めました。

また、山下氏が名誉会長に就任することも合わせて決まりました。

臨時理事会の後、会見に臨んだ山下氏は「JOCの会長も兼務する中、全柔連の会長としての役割を果たせたのか、申し訳ない気持ちでいるが全面的にサポートしていただいて感謝でいっぱいだ。役職は退くが、いち柔道人として汗をかいていきたい」と話しました。

退任の理由については競技団体が守るべき規範「スポーツ団体ガバナンスコード」の中で理事が10年を超えて在任しないように定めていることを挙げ「立場として遵守する必要がある」と話していました。

また、来年に迫るパリオリンピックの代表を目指す選手たちに向けては「日本代表としての誇りと自覚を持って与えられたチャンスで自分の可能性を最大限に発揮できるように準備し、あとは勇気を持ってチャレンジしてほしい」とエールを送りました。

そして中村新会長は「レジェンドである山下会長の後任を務めることになり、身の引き締まる思いだが、柔道界の発展のために努力したい」と抱負を語りました。