プーチン大統領 “ワグネルの活動費 使途を調査”

ロシアのプーチン大統領は武装反乱を起こした民間軍事会社ワグネルについて国が支払っていた多額の活動費用の使途を調査すると述べて、隣国ベラルーシ国内にいるとみられる代表のプリゴジン氏を改めてけん制しました。
一方、ロシアが侵攻するウクライナでは東部ドネツク州でロシア軍によるミサイル攻撃で9人が死亡し、市民の犠牲が広がっています。

ロシアで武装反乱を起こした民間軍事会社ワグネルの代表プリゴジン氏について、隣国ベラルーシ国内にいることをルカシェンコ大統領が明らかにしたと、ベラルーシの国営通信が27日、伝えました。

こうした中、ロシアのプーチン大統領は27日、戦闘員の給与などワグネルの活動の費用について、国が年間800億ルーブル、日本円にしておよそ1350億円を支払っていたとした上で、使途を調査する考えを明らかにしました。

プーチン大統領としては、「裏切り者」だとして非難したプリゴジン氏の資金繰りに言及することで、改めてけん制するとともにロシア国内での影響力を低下させたいねらいもあるとみられます。

一方、ウクライナでは東部を中心に戦闘が続いています。

ウクライナの非常事態庁によりますと27日、東部ドネツク州のクラマトルシクの中心部にロシア軍によるミサイル攻撃があり、子ども3人を含む9人が死亡、50人以上がけがをしたということです。

ウクライナのゼレンスキー大統領は27日、公開した動画で「このようなテロ行為はロシアが裁きを受けるに値することを繰り返し明確にしている」と述べ、攻撃を続けるロシア軍を非難しています。