鹿児島 口永良部島 噴火警戒レベル3「入山規制」に引き上げ

鹿児島県の口永良部島で、火山性地震が増加し火山活動が高まっているとして、気象台は今夜、噴火警戒レベルをレベル3の「入山規制」に引き上げました。火口からおおむね2キロの範囲などで、大きな噴石や火砕流に警戒するよう呼びかけています。

鹿児島地方気象台によりますと、口永良部島では山体の浅いところを震源とする火山性地震が増加していて、27日夕方までの24時間で合わせて50回に達し、火山活動が高まっています。

衛星を使った観測では、火山活動に伴う地殻変動は見られていないということです。

気象台は午後6時半すぎ、改めて火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルをレベル2から、レベル3の「入山規制」に引き上げました。

火口周辺に影響を及ぼす噴火が発生するおそれがあるとして、新岳火口からおおむね2キロの範囲では大きな噴石や火砕流に、向江浜地区から新岳の南西にかけての、火口から海岸までの範囲では火砕流に警戒するよう呼びかけています。

口永良部島では26日、噴火警戒レベルが「2」に引き上げられていて、噴火警戒レベルが「3」となるのはおととし7月以来です。

口永良部島は屋久島の西北西10キロ余りにある100人ほどが暮らす火山島で、8年前の爆発的な噴火では島の全域に避難指示が出され、住民が一時、島外に避難しました。

政府「情報連絡室」設置

政府は、鹿児島県の口永良部島で火山活動が活発になっていることを受けて27日午後6時42分、総理大臣官邸の危機管理センターに「情報連絡室」を設置し、情報収集と警戒にあたっています。