「H3」2号機 小型の人工衛星2機の相乗りを発表 JAXA

ことし3月、打ち上げに失敗した日本の新たな主力ロケット「H3」は今年度後半に2号機の打ち上げが予定されていますが、JAXA=宇宙航空研究開発機構は初号機の打ち上げ失敗に伴い地球観測衛星の搭載を見送ったことで、余ったスペースに小型の人工衛星2機を相乗りさせると発表しました。

これは27日、文部科学省が開いた国の宇宙開発について審議する宇宙開発利用部会でJAXAが報告しました。

日本の新たな主力ロケット「H3」をめぐっては、初号機がことし3月7日、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられたあと、2段目のエンジンが着火せず打ち上げに失敗し、搭載していた地球観測衛星「だいち3号」が失われました。

これを受けて文部科学省は、今年度後半に打ち上げを予定している2号機では当初の計画を変更して「だいち4号」を搭載しない方針となりました。

この変更に伴い、JAXAは今月、余ったスペースに相乗り可能な小型の人工衛星の検討を行い、4件の候補の中から日本の企業などが開発した災害時の観測などに活用できる小型光学衛星と、夜間でも観測できる赤外線センサーを搭載した小型の人工衛星の2機を選定しました。

JAXAは今後、衛星の提供者と連携して打ち上げに向けた準備を進めることにしています。