金融庁 栗田照久総合政策局長が長官に昇格

金融庁は、新たな長官に栗田照久総合政策局長を昇格させる人事を発表しました。

栗田氏は、京都府出身の59歳。

昭和62年に旧大蔵省に入り、金融庁では監督局長を異例の長さの4年にわたって務めたあと、去年から政策立案や金融機関への検査を担う総合政策局長を務めています。

ことしアメリカで地銀が相次いで破綻した際には、国内に金融不安が広がらないよう対応に当たりました。

今後は、岸田政権が掲げる「資産所得倍増プラン」に基づいて、個人投資家を対象にした税制の優遇制度「NISA」の拡充や、金融教育の推進にあたることになります。

また、政府が男女共同参画の推進に向けて、2030年までに東証プライム上場企業の女性役員の比率を30%以上とする目標を掲げる中、金融庁として上場企業に企業統治=コーポレートガバナンスの改革を促せるかが課題です。

一方、投資に不慣れな顧客にリスクの高い商品を販売するなど、金融機関の不適切な行為が相次いで発覚していることから顧客本位の業務運営を徹底させられるかが問われることになります。

栗田氏は7月4日付けで新たな長官に就任します。