“保険証廃止を円滑に” 厚労相を本部長とする推進本部 設置

マイナンバーカードと一体化した健康保険証をめぐるトラブルが相次ぐ中、加藤厚生労働大臣は、来年秋に予定している今の保険証の廃止を円滑に進めるため、省内に、みずからを本部長とする推進本部を設置し、対策を進めることを明らかにしました。

マイナンバーカードと一体化した健康保険証をめぐっては、他人の情報の登録が7300件余り確認されているほか、医療機関で情報を読み取れず、患者が窓口で一時的に全額を負担させられるケースも報告されています。

政府は、来年秋に今の保険証を廃止しマイナンバーカードと一体化する予定ですが、立憲民主党などは「国民の不安が募っている」として、廃止の方針の取り下げなどを求めています。

こうした中、加藤厚生労働大臣は閣議のあとの記者会見で、一体化を円滑に進めるため、省内に、みずからを本部長とする推進本部を設置し、対策を進めることを明らかにしました。

具体的には
▽情報登録をどう正確に行うかや
▽医療機関で患者の情報を読み取れなかった場合の医療費の取り扱い
それに、
▽高齢者施設の入所者への対応などについて、検討を進めるとしています。

加藤大臣は「具体的な対応策などを明確に示すことを通じて、国民の不安や懸念を払拭し(ふっしょく)安心して一体化した健康保険証を利用してもらう環境の整備を進めていく」と述べました。