中学校のプール近くに白骨化遺体 今も身元分からず 埼玉 朝霞

今月23日埼玉県朝霞市にある中学校のプールの排水設備の近くで、白骨化した遺体が見つかりました。
生徒や教員など学校関係者の中に行方が分からなくなっている人はいないということで、警察が身元の確認を進めていますが、3日たった今も分かっていません。

警察によりますと、今月23日埼玉県朝霞市の市立朝霞第二中学校の男性教員から「学校のプールで人の骨を発見した」と警察に通報がありました。

警察が駆けつけたところ、プールのそばにある排水設備の近くで遺体が見つかりました。

遺体に目立った外傷はないものの白骨化していて、死後、時間がたっているとみられています。

身につけていたジャンパーやスラックスの状況などから、あおむけで倒れていたとみられますが、身元を示すものはなく性別や年齢も分かっていないということです。

男性教員は、プール開きに向けて古い水を抜いたプールに水をためるため排水バルブを閉めようと訪れたということで、入り口には扉がありますが、鍵はかかっていませんでした。

これまでに生徒や教員などこの学校の関係者で行方が分からなくなっている人はいないということで、警察は、身元の確認を進めるとともに、現場の状況から事件に巻き込まれた可能性は低いとみて詳しいいきさつを調べています。

遺体があった場所と見つけた経緯は

朝霞第二中学校によりますと、排水設備はプールの側面にあり、専用の扉から中に入ったあと左に1メートルほど進んだところにバルブが備え付けられています。

学校の関係者が立ち入るのは、毎年プール開きの準備を行うこの時期の2回だけだということです。

このうち1回は、たまった古い水を抜くためにバルブを開けるとき、もう1回は水を抜き終えて新たに水をためるために閉めるときで、今回は閉める作業の際に教員が遺体を見つけました。

教員は中に照明がなく暗かったためスマートフォンで辺りを照らしたところ、バルブの50センチほど奥の地面の土が不自然に盛り上がっていたということです。

その2週間前には別の教員がバルブを開ける作業で訪れていましたが、奥の方には用事がないため気付きませんでした。

遺体が見つかったことを受けて、学校は、25日までの2日間、校内での部活動を中止したほか、26日朝、臨時の朝礼を行い、生徒に状況を説明したうえで不安などがある場合は相談するよう呼びかけたということです。

学校は常駐の相談員に加え、県や市からカウンセラーなどを派遣してもらうなど、生徒の心のケアを最優先に対応するとしています。