父親たちがコロナ禍の子育てをテーマに話し合うシンポジウム

コロナ禍の子育てをテーマに、父親たちが話し合うシンポジウムが東京で開かれ、「もっと家族や子どもとの時間を意識的につくるべきだった」などといった意見が出されました。

シンポジウムは父親の子育て支援などに取り組んでいるNPO法人「おやじ日本」が開いたもので、東京・渋谷区の会場にはおよそ150人が集まったほか、インターネットでも配信されました。

パネルディスカッションは医師や教員、高校生なども加わって行われ、子どものメンタルヘルスに詳しい医師の山口有紗さんがコロナ禍で7割以上の子どもが何らかのストレス症状を抱えているというアンケート結果を紹介し、「子どもにとって声を聴いてもらえることが心の支えになる」と話しました。

高校2年の女子生徒はコロナ禍の学校生活について「クラス替えをしてもクラスメイトのことが何もわからない状態で、学校の先生とも話さずずっと家の中で過ごしていた。すごくストレスだった」などと話し、ほかの生徒たちからも「生活習慣が乱れていた」とか「集中力が持続しなかった」などといった声が上がりました。

これに対しておやじの会のメンバーの父親たちは「家にいる時間が増えたからもっと家族、子どもと何かをする時間を意識的につくるべきだった」とか、「なんで子どもたちの意見をもっと率直に聞かなかったんだろう」などと発言していました。

「おやじ日本」理事長の竹花豊さんは「今回のパンデミックでは、行政や専門家、親や地域の人も、それぞれ学んだことがあったと思う。その反省を次に生かせるかが大事だと思う」と話していました。