現代日本を代表する洋画家の野見山暁治さん死去 102歳

現代日本を代表する洋画家で文化勲章を受章した野見山暁治さんが亡くなりました。102歳でした。

野見山さんは福岡県の穂波村現在の飯塚市出身で、昭和18年に東京美術学校、現在の東京芸術大学を卒業し、独自の手法で人間の抱える孤独と不安を鋭く表現した絵画作品で注目を集めました。

31歳の時から12年にわたってフランスで絵画を学び、帰国後は風景を題材に具象絵画の分野で独自の領域を開拓しました。

その後は、人間や自然の本質を自在な形と色彩で描く軽やかで深みのある抽象画を中心に制作し、美術界で大きな存在感を示してきました。

平成12年に文化功労者に選ばれたほか、戦没した画学生の遺作を収集し、保存するための美術館を設立した功績から平成17年には菊池寛賞を受賞し平成26年には文化勲章を受章しました。

野見山さんは東京と福岡県糸島市を行き来しながら精力的に創作活動を続け、100歳を超えてからもキャンバスに向かい、去年7月以降は糸島市のアトリエで活動していました。

関係者によりますと、野見山さんは今月上旬に体調を崩して福岡市内の病院に入院していましたが、今月22日、心不全のため亡くなったということです。

102歳でした。