JR新宿駅 山手線車内に刃物持った人と通報 避難した3人がけが

25日夕方、JR新宿駅の山手線の車内で刃物を持った人がいるという110番通報があり、一時、乗客が避難する騒ぎとなり、3人が転倒するなどしてけがをしました。
この人物は警視庁に対し「自分は料理人で、タオルに包んで持ち帰っていた包丁が車内で見えてしまった」と話しているということです。

25日午後4時ごろ「JR新宿駅の山手線の車内で刃物を持った人がいる」と駅員から110番通報がありました。警察官が駅に駆けつけ、刃物を持っていた外国籍とみられる男性を警察署に任意同行しました。

この男性はみずからを料理人だと話していて「職場からタオルに包んで包丁を持ち帰っていたときに車内でうたた寝をし、タオルが外れて包丁が見えてしまった」と話しているということです。

JR東日本によりますと電車は山手線の外回りで新宿駅に到着する直前に、車内の非常ボタンが押され、駅に到着したあとに乗客がホームに避難したということです。

東京消防庁によりますと20代と50代の男性2人と女性1人のあわせて3人が避難の途中に転倒するなどしてけがをしたということです。

山手線は安全を確認するため午後4時ごろからおよそ20分間、運転を見合わせました。

警視庁は男性から事情を聞くなどして詳しい状況を調べています。

救急隊 けがをしたとみられる人を搬送

午後5時ごろ、JR新宿駅では東京消防庁の救急隊が担架でけがをしたとみられる人を救急車に搬送している様子が確認できました。

意識はある様子でしたが、周辺には家族連れなども多くいて搬送する様子を心配そうに見ていました。

山手線は一時運転見合わせ

JR東日本によりますと25日午後4時前、JR新宿駅の山手線の外回りの列車内で警報ブザーが押されたということです。

山手線は車内の安全を確認するため、およそ20分間、運転を見合わせ、午後4時20分ごろに内回り外回りとも運転を再開しましたが、現在も遅れが出ているということです。

多くの人が押し合いながら車外に避難

午後4時前に視聴者が新宿駅に到着したJR山手線の列車内で撮影した映像には、悲鳴が聞こえるなか、多くの人が押し合いながら車外に避難する様子が写っています。

車内から大勢の乗客が一斉にホームに

午後4時ごろ、JR新宿駅の山手線のホームで20代の男性が撮影した映像です。山手線のドアが開くと、車内から大勢の乗客が一斉にホームに避難する様子が確認できます。なかには転倒している乗客もいて、「危ないです」と叫び声も聞こえます。

撮影した男性は、「ホームは騒然としていて状況が分からず、怖かったです」と話していました。

ホームにいた人たち パニック状態で改札に

視聴者がホームで撮影した映像には、乗客が山手線の列車内から駅のホームに急いで避難している様子が写っています。

撮影した視聴者は、山手線に乗ろうとしたところ、ホーム上では、急いで列車内から出るようアナウンスがあり、ホームにいた人たちはパニック状態で改札に向かっていたということです。

会社員の男性「胸押さえて苦しそうに見えた」

友人と一緒に新宿駅を訪れたという25歳の会社員の男性は「駅に着いたら改札の中からちょうど担架で人が運ばれるところでした。胸を押さえていて苦しそうに見えました。山手線も新宿駅もよく利用するのでこわいです」と話していました。