電気自動車で医療機器に給電 災害時の停電に備え啓発イベント

災害で停電した際、自宅で人工呼吸器などが必要な人やその家族に電気自動車の電力を活用してもらおうと、啓発イベントが東京で開かれました。

このイベントは、自宅で人工呼吸器や吸引器といった医療機器が必要な人やその家族を対象に、電動車の活用方法を伝えようと、国と国立の医療機関などが合同で企画しました。

地震や台風などで停電した際、避難所や自宅で電動車を使いたいという要望を受け、国は去年「医療機器への給電活用マニュアル」を作成しました。

会場には電動車とつないだ医療的なケアが必要な子ども用のシャワーなどの防災グッズが展示され、職員が消費電力の注意点や医療機器との接続方法について説明していました。

たんの吸引が必要な娘と訪れた50代の女性は「医療機器は非常時に必要なので、電動車が1台あると安心だと思いました」と話していました。

国土交通省自動車局技術・環境政策課の小岩真之環境基準室長は「いざというときに電動車が医療機器に給電ができることを在宅医療が必要な人だけでなく、自治体や医療機関にも知ってほしい」と話していました。