【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(25日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる25日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

G7とグローバル・サウスが協議 “現状での停戦は困難”

G7=主要7か国とグローバル・サウスと呼ばれる新興国などの政府高官らが北欧のデンマークでウクライナ情勢をめぐって協議し、現状での停戦は困難だという認識で一致した一方、原発の安全確保などの課題に連携して取り組んでいくことを確認しました。

協議では、議長をつとめたウクライナのイエルマク大統領府長官が「先のG7広島サミットでグローバル・サウスが関与することの重要性が認識されたことが、今回の協議につながった」と述べたということです。

刻々と変化するロシア情勢についても取り上げられ、民間軍事会社代表のプリゴジン氏の今後の動向も含めて事態を注視していくことで一致したということです。

秋葉国家安全保障局長 ウクライナ大統領府長官 緊密連携で一致

ウクライナ情勢をめぐる国際会議に出席するため、デンマークの首都コペンハーゲンを訪れている秋葉国家安全保障局長は、日本時間の25日午後、現地で、ウクライナのイエルマク大統領府長官とおよそ30分間、個別に会談しました。

この中で両氏は、ロシアの民間軍事会社ワグネルの動向を含むロシア情勢について情報を共有し、ウクライナに与える影響についても意見を交わしたうえで、今後も緊密に連携して対応していくことで一致しました。

米 戦争研究所「ロシア軍 ここ数か月で最大のミサイル攻撃」

ウクライナ軍の参謀本部は、ロシア軍のミサイルや無人機による攻撃で、子どもを含む市民に死傷者が出ていると25日、発表しました。

また
▼ウクライナ東部ドネツク州の知事が24日の攻撃で1人が死亡、2人がけがをしたと発表したほか、
▼ウクライナ南部ヘルソン州の当局は25日、5階建ての集合住宅が砲撃を受け、40代の男性1人が死亡したとしています。

アメリカのシンクタンク戦争研究所は24日、ロシア軍は、ロシア国内で反乱の動きがあるなかでも「ここ数か月で最大のミサイル攻撃を行った」という分析を示しました。

英 国防省「ウクライナ軍 3つの戦線で再び大規模な反撃展開」

一方、東部や南部では、ウクライナ軍が反転攻勢を進め、マリャル国防次官は24日、東部で進展があったと強調しました。

イギリス国防省は25日の分析で、ウクライナ軍がこれまでの反転攻勢の経験を生かして戦術に磨きをかけていると指摘しました。そして「ここ数日、ウクライナ軍は南部と東部の3つの戦線で再び大規模な反撃を展開している」として、各地で戦闘が激しくなっているという見方を示しました。

ウクライナ国防省 東部と南部で反転攻勢続くと明らかに

ウクライナ国防省のマリャル次官は24日、SNSで「東部では同時に複数の方面で攻撃を仕掛け、すべてで進展があった。南部ではすべての方面で激しい戦闘が続いているが敵は防戦状態で人員や兵器の甚大な損失に苦しんでいる」などと述べ、東部と南部でウクライナ軍による激しい反転攻勢が続いていると明らかにしました。

一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は24日夜、新たに動画を公開し「世界はロシアの指導者たちが何もコントロールできていないことを知った。完全な混とん状態であり、何も予測ができない事態だ」と述べました。

そして「ここからはロシア語で伝える」とした上で「プーチン大統領は明らかに恐れていてどこかに身を隠し姿を現さないだろう。この戦争における私たちの勝利は明らかだ。ロシア軍がウクライナにとどまればそれだけロシアに破壊がもたらされる。プーチン大統領がクレムリンにとどまる限り多くの災難がもたらされる」と述べ、プーチン大統領を非難しロシア軍のウクライナからの撤退を改めて求めました。