中国軍機延べ8機 台湾の陸地に44キロ付近まで接近 台湾国防部

台湾国防部は24日、中国軍の航空機延べ8機が台湾海峡の「中間線」を越えて台湾の陸地にあと44キロのあたりまで接近したと発表しました。

台湾国防部の発表によりますと、日本時間の24日午前9時ごろから、中国軍の殲10戦闘機や殲16戦闘機など、延べ19機の航空機が台湾周辺の空域で活動し、このうち延べ8機は台湾海峡の「中間線」を越えて台湾の海岸線から24海里、およそ44キロのライン付近の上空まで接近しました。

接近した中国軍機の種類や具体的な飛行コースなどは明らかにされていません。

台湾国防部は、同じころ、周辺の海域で中国軍の艦艇延べ5隻の活動も確認し「台湾側は中国軍の動向をすべて把握し、航空機と艦艇、それに地上のミサイルシステムで綿密に監視を行った」としています。

台湾当局は、海岸線から12海里沖までを「領海」、その外側のさらに12海里沖までを「接続水域」と定めています。

去年8月に当時、アメリカの下院議長だったペロシ氏が台湾を訪問したあと、中国軍機が台湾海峡の「中間線」を越えて台湾側の空域に入る飛行が常態化しています。

海岸線から24海里、およそ44キロのラインも越えて台湾の陸地に接近した場合、緊張の度合いはさらに増すことになり、台湾側は警戒を強めています。