米司法省 薬物密造に関わった疑いで中国企業4社などを起訴

アメリカで「フェンタニル」と呼ばれる鎮痛剤として使われている薬物の過剰摂取で死亡する人が相次ぐ中、アメリカ司法省は、この薬物の密造に関わったなどとして、中国企業4社と中国人8人を起訴したと発表しました。

アメリカでは、本来は医療用の鎮痛剤として使われる「フェンタニル」と呼ばれる薬物の過剰摂取により、おととしには7万人近くが死亡しています。

こうした中、アメリカ司法省は23日、フェンタニルの密造や密売に関わったとして、中国 湖北省武漢の化学メーカーなど4社と中国人8人を起訴したと発表しました。

化学メーカーの幹部3人は、密造に使われると知りながら、過去8か月間で中国からフェンタニルの原料200キロ以上をアメリカに向けて輸出したとして罪に問われていて、このうち2人は、今月8日に滞在していた南太平洋のフィジーから退去処分となり、アメリカの当局に拘束されました。

司法省によりますと、フェンタニルの原料をアメリカに流入させる違法取り引きで、中国企業や中国人が起訴されたのは初めてです。

フェンタニルをめぐっては、ブリンケン国務長官が今週、北京で行った秦剛外相との外相会談で、取締まりの強化を求めるなど、中国側に繰り返し協力を呼びかけています。

司法省の高官は、記者会見で「フェンタニルの供給網の根源をたたくことで、新しい境地を切り開く」と述べ、今回の起訴の意義を強調しました。