陸奥親方を報酬減額処分 部屋の暴力問題を受け 日本相撲協会

大相撲の陸奥部屋で起きた暴力問題を受けて、23日、日本相撲協会の臨時の理事会が開かれ、部屋の師匠の陸奥親方を報酬減額の懲戒処分とすることを決めました。また、陸奥親方は、この問題の責任を取って現在務めている協会のナンバー2にあたる事業部長を辞任しました。

この問題は、陸奥部屋に所属する幕下以下の力士が部屋に所属していた別の力士から暴力を受けたとして、ことし4月、日本相撲協会に被害を申し出たもので、協会の危機管理委員会が調査を行っていました。

23日に開かれた協会の臨時理事会では調査の結果が示され、昨年末、部屋の大掃除の際に、指示とは異なる片付けをしたことに腹を立てた加害者側の力士が、被害を訴えた力士の背中や脚を縄跳び用のロープでたたいたり脇腹を握りこぶしで殴ったりしたということです。

加害者側の力士はことし初めにも部屋のちゃんこ場で、ほほを手でたたいたり左足にひざ蹴りをしたということです。

そして、委員会は部屋の師匠の陸奥親方について「監督を怠った」などとして報酬を20%、3か月間減額とする懲戒処分が相当と答申し、理事会で決議されました。

陸奥親方はこの問題の責任を取って、現在務めている協会のナンバー2にあたる事業部長を辞任すると申し出て協会はこれを受理したということです。

事業部長は芝田山広報部長が兼任することになりました。

また、加害者側の力士については、みずから引退届を提出したため懲戒処分の対象とはなりませんでしたが、引退勧告相当であったことを理事会で確認しました。

理事会のあと芝田山広報部長は「適切に指導しながら、そういうことがないようにしたい。万が一あれば迅速に報告をあげて対応したい」と話しました。