三井物産 機能性食品の素材生産 オランダ企業に約660億円出資

大手商社の三井物産は、世界的な健康志向の高まりを受けて、糖質やカロリーを抑えた食品の素材などを生産するオランダの企業に出資し、この分野の事業を強化することにしています。

発表によりますと、三井物産はオランダに本社があり、機能性食品の素材を生産する「ニュートリノバ」の株式の70%をアメリカにある親会社から取得することで合意したということです。

出資額はおよそ660億円で、今年度中に株式を取得するということです。

この企業では、糖質やカロリーを抑えた食品の素材となる甘味料のほか、食品の保存期間を延ばせることから、フードロスの削減にもつながるとされるソルビン酸という保存料の生産や販売を行っています。

会社では、世界的な健康志向や環境意識の高まりを背景に、こうした素材の需要が伸びると見ていて、今回の出資をきっかけに国内向けの製品開発も進めるなど、この分野の事業を強化することにしています。

三井物産の渡辺徹執行役員は「フードサイエンスのグローバルな市場規模は14兆円ともされているので、確固たる地位を築きたい」と話しています。