日本の防衛費増額「私が説得」バイデン氏 大統領選にアピール

アメリカのバイデン大統領は来年の大統領選挙に向けた会合で、日本の防衛費の増額について「私は3回、日本の指導者と会い、説得した」などと述べて自身が働きかけた成果だとアピールしました。

来年の大統領選挙で再選を目指すアメリカのバイデン大統領は選挙活動を本格的に始めていて、20日、西部カリフォルニア州で支持者を集めた会合で演説しました。

ホワイトハウスによりますとバイデン大統領は会合で日本の防衛費の増額について「日本は長い間、防衛予算を増やしてこなかったが私は広島を含めて3回、日本の指導者と会った。私は彼を説得し、彼自身も何か違うことをしなければならないと考えた。日本は防衛予算を飛躍的に増やした」と述べて自身が岸田総理大臣に直接、働きかけた成果だとアピールしました。

またバイデン大統領は19日に開いた会合でも「私は日本の韓国に対する姿勢や防衛予算、そしてヨーロッパでの関与を変えようとしてきた。今まで起こらなかったことが実現した」と述べていて、大統領選挙に向けて日本の政策決定に自身の関与が影響しているとアピールする場面が目立っています。

松野官房長官「防衛費の増額はわが国自身の判断」

松野官房長官は午前の記者会見で「発言の真意は明らかではないが発言を受け、わが国の防衛費の増額はわが国自身の判断によるものだという事実と、発言は誤解を招き得るものだったという日本の立場をアメリカ側に説明した。アメリカ側からは日本の防衛費の増額は日本自身の判断だったという認識が示された」と述べました。