NY円相場 一時143円台まで値下がり 欧州各国の利上げで

22日のニューヨーク外国為替市場では日本と欧米の金融政策の方向の違いが意識されたことで円安が加速し、円相場は一時、およそ7か月ぶりに1ドル=143円台まで値下がりしました。ユーロに対しても一時、1ユーロ=156円台後半まで値下がりし、およそ15年ぶりの円安ユーロ高水準を更新しました。

22日のニューヨーク外国為替市場では円安が加速し、円相場は一時、1ドル=143円台まで値下がりしました。

1ドル=143円台をつけるのは去年11月以来、およそ7か月ぶりです。

アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会のパウエル議長が議会での証言で利上げが年内にさらに2回必要になるとの考えを示唆したことに加えて、22日にヨーロッパ各国の中央銀行が相次いで利上げに踏み切ったことで、金融緩和を続ける日本と欧米の金融政策の方向の違いが改めて意識され、円を売ってドルを買う動きが強まりました。

円はユーロに対しても一時、1ユーロ=156円台後半まで値下がりし、およそ15年ぶりの円安ユーロ高水準を更新しました。

市場関係者は「0.5%の大幅な利上げに踏み切ったイングランド銀行のほか、スイスやノルウェー、それに中東のトルコも22日に利上げに踏み切る中、世界の主要な中央銀行の中で日銀が大規模な金融緩和を続けていることが一段と際立つ形となり、投資家が円を売る姿勢を強めている」と話しています。