公判前整理手続き中止 山上被告“出席するかはよく考えたい”

安倍元総理大臣が銃撃された事件で、殺人などの罪で起訴された山上徹也被告の「公判前整理手続き」が裁判所に不審な段ボール箱が届いて騒ぎとなり、中止となったことを受けて、被告が「今後、手続きに出席するかどうかはよく考えたい」と話していることが弁護団への取材でわかりました。

去年7月、参議院選挙の期間中に奈良市で安倍元総理大臣が銃撃された事件で、無職の山上徹也被告(42)は殺人などの罪で起訴されています。

裁判に向けて6月12日、裁判所と検察、それに弁護士で争点などを絞り込む「公判前整理手続き」が本人も出席して初めて行われる予定でしたが、奈良地方裁判所に不審物のおそれがある段ボール箱が届いたことから、中止となりました。

結局、箱の中身は被告の刑を軽くするよう求める署名でしたが、弁護団によりますと、被告は「爆発物でなくてよかった」という趣旨の話をしたうえで、「自分が出席することでこのような騒ぎが起きた。手続きに出席するかどうかはよく考えたい」などと話しているということです。

今後の手続きの日程について、その後、裁判所から弁護団に連絡は来ていませんが、初公判は来年以降になる見通しだということです。