“レガシーイベントに10億円は不適切” 東京都に住民監査請求

東京都が去年、東京オリンピック・パラリンピックの「レガシーイベント」として開催した自転車のイベントなどに、およそ10億円かかったのは適切ではないとして、自転車の普及活動を行う団体が都の監査委員に対し、住民監査請求を行いました。これに対し、都は「費用として妥当だ」としています。

都は去年11月、オリンピック・パラリンピックの「レガシーイベント」として、競技会場が集まった東京の臨海部を自転車で走るイベントや、競技の体験会などを開きました。

自転車で走るコースには「レインボーブリッジ」が入っていて、都によりますと「レガシーイベント」には8000人ほどが参加し、総事業費は10億6000万円だったということです。

これについて22日、自転車の普及活動を行う「日本サイクリング協会」が都庁で会見を開き、都の監査委員に住民監査請求を行ったことを明らかにしました。

監査請求書では「来場者が数千人のイベントに、およそ10億円もの高額な公金を支出することは適切とは言い難い。都が被った損害を補填(ほてん)するため必要な措置を講ずるよう勧告することを求める」としています。

これに対し、都の担当者は「レインボーブリッジを走るため鉄柵やスタッフの配置など安全対策に費用がかかった。費用として妥当だと考えている」としています。