物流業界「ダブル連結トラック」活用する動き広がる

物流業界で人手不足が深刻化するいわゆる「2024年問題」が迫る中、大型トラック2台分の荷物を1度に運べる「ダブル連結トラック」を活用する動きが広がっています。

トラックの後ろにもう1台、荷台をつなげた「ダブル連結トラック」の通行は一部の高速道路で認められていますが、物流業界の要望を受けて国土交通省は去年11月、道路の安全性を確認したうえで、通行できる区間をこれまでのおよそ2.5倍の、四国や北陸などを含む5000キロ余りに拡充しました。

これを受けて、製紙メーカーの大王製紙は今月、工場がある埼玉県行田市と愛媛県四国中央市の間で、製品を運ぶ実証実験を行いました。

車両の長さが大型トラックの2倍にあたるおよそ23メートルあることから、通行する区間の道幅など道路環境のほか、運行時間や速度、それにコストなどを検証したということです。

物流企画グループの蛭田博之課長は「運転手不足が課題になっているが、1台で2台分運べるのは大変魅力的なので本格的な導入を検討したい」と話しています。

このほか、物流大手の福山通運なども、通行が拡充されたエリアに運行を広げていて、人手不足や輸送量の確保に向けて、ダブル連結トラックを活用する動きが広がっています。