フィンランド 新首相に国民連合 オルポ党首 右派連立政権に

北欧のフィンランドで、ことし4月の総選挙で第1党になった中道右派「国民連合」のオルポ党首が、マリン前首相に代わる新しい首相に選出されました。連立政権には右派政党も含まれ、移民の受け入れ制限などを推し進めるものと見られます。

フィンランドの議会は20日、中道右派「国民連合」のペッテリ・オルポ党首を新しい首相に選出しました。

「国民連合」は、ことし4月の総選挙で緊縮財政を訴え、マリン首相が率いた中道左派の「社会民主党」を抑えて第1党となりました。

地元メディアによりますと、オルポ新首相は、第2党の右派「フィン人党」など3つの政党との連立政権を率います。

このうち「フィン人党」は、EU=ヨーロッパ連合に対して懐疑的な立場をとり、移民が治安の悪化を招いているなどと訴えて幅広い支持を集め、新政権も移民の受け入れ制限などを推し進めるものと見られます。

一方、フィンランドは、ロシアとおよそ1300キロにわたって国境を接し、ウクライナ侵攻を受けて、ことし4月、NATO=北大西洋条約機構への加盟を実現させましたが、新政権になっても安全保障政策の方針は維持する見通しです。