高市科学技術相 “研究活動の健全性 公正性の確保徹底を”

産業技術総合研究所の中国籍の研究員が、先端技術の情報を漏えいしたとして逮捕された事件を受けて、高市科学技術担当大臣は、各閣僚に対し、所管する研究機関などにおける研究活動の健全性や公正性の確保を徹底するよう求めました。

国立研究開発法人 産業技術総合研究所の中国籍の上級主任研究員は、自身が研究するフッ素化合物に関する先端技術の情報を、中国の化学製品の製造会社にメールで送って漏えいしたとして、不正競争防止法違反の疑いで15日、逮捕されました。

この事件を受けて、高市科学技術担当大臣は、20日の閣僚懇談会で、各閣僚に対し、所管する大学や研究機関における研究活動の健全性や公正性の確保を徹底するよう求めたほか、20日に関係府省の担当局長に宛てて、同様の通知を出すことにしています。

高市大臣は、閣議のあとの記者会見で「国立研究開発法人の情報が漏えいするということは国益を損ないうるものであり、経済安全保障の観点からも非常に問題が大きい。各法人で機密情報がしっかり守られるよう必要な体制を整え、着実に対応してほしい」と述べました。