鳥インフルエンザ 処分数減らす「分割管理」進める方針 農水省

鳥インフルエンザに感染したニワトリが養鶏場で見つかった場合、これまでは一括して管理しているすべてのニワトリの処分が求められてきました。去年からことしにかけて過去最多の処分数となったのを受け、農林水産省は処分数を減らすため区域ごとに衛生管理を行う「分割管理」を進める方針を示しました。

鳥インフルエンザは去年10月からことし4月にかけて、26の道と県の84か所の養鶏場などで発生し、処分されたニワトリなどの数はおよそ1771万羽と過去最多となりました。

今シーズンは大規模な養鶏場で発生が相次ぎ、処分数が多くなったとして、農林水産省は19日、専門家などが話し合う専門の部会で区域ごとに分けて鳥を管理することで処分の対象を限定できる「分割管理」を進める指針の案を示しました。

案では、鶏舎に人や資材が入る際の動線を分けるなどといった対応で処分する鳥の数を限定できるとして、養鶏場などは管理の計画が適切かどうかを都道府県に相談し、都道府県は必要な指導を行うことなどとしています。

これに対し、専門家からは国が「分割管理」のマニュアルを早期に作ることや、導入に向けた支援を求める意見が出されていました。

農林水産省では「分割管理」を進める指針の案について専門の部会で議論を行うなどして、ことし8月下旬をめどに指針を改正したいとしています。