中国 日本側に「重大な懸念」情報漏えいで中国籍研究員逮捕に

先端技術の情報を漏えいしたとして、産業技術総合研究所の中国籍の研究員が日本で逮捕されたことについて、中国外務省は、日本側に「重大な懸念を伝えた」と強調しました。

国立研究開発法人・産業技術総合研究所の上級主任研究員で、中国籍の権恒道容疑者(59)は、自身が研究するフッ素化合物に関する先端技術の情報を、中国の化学製品の製造会社にメールで送って漏えいしたとして、不正競争防止法違反の疑いで逮捕されました。

これについて、中国外務省の毛寧報道官は、19日の記者会見で国営メディアの質問に答え、「関連する報道を非常に注視している」としたうえで、「外交ルートを通じて日本側に重大な懸念を伝えた」と強調しました。

そして、「中国国民の合法的な権益を適切に守るよう求めるとともに、日本側は法治と市場経済、それに公平な競争の原則を尊重し、両国の科学技術の交流と協力にとって、よい環境を作り出すよう望む」と述べました。