科学・文化

坂本龍一さんの自伝刊行 編集者が明かす最後の日々は

ことし3月に亡くなった世界的な音楽家、坂本龍一さんの自伝が刊行されることとなり、坂本さんに代わってあとがきを寄せた編集者が坂本さんの最後の日々を明かしました。

坂本龍一さんは音楽グループ「イエロー・マジック・オーケストラ」=「YMO」をはじめ、世界の音楽の第一線で長年活躍してきましたが、ことし3月28日、71歳で亡くなりました。

坂本さんが、がんの闘病を続けながら去年、雑誌に連載した自伝「ぼくはあと何回、満月を見るだろう」をまとめた単行本が21日に刊行されることになりました。

この中では、連載でインタビュアーを務めた編集者の鈴木正文さんが坂本さんに代わってあとがきを寄せ、遺族から手渡されたという坂本さんの日記を交えて最後の日々を明かしました。

坂本さんはことし1月、「YMO」で共に活躍した高橋幸宏さんが亡くなった際に「僕はもうちょっとがんばるから」と話していたということです。

およそ1か月後の日記には、高橋さんの録画を見たとして「ちぇ、Rydeenが悲しい曲に聴こえちゃうじゃないかよ!」とつづられていました。

坂本さんは亡くなる直前まで音楽活動を続けていたということで、亡くなる3日前、みずから緩和ケアを希望し、医師一人ひとりと握手してお礼を述べ「もうここまでにしていただきたいので、お願いします」とおだやかに伝えたということです。

鈴木さんは「坂本さんは非常に寛容な人でいつも周りを気づかってふるまわれていました。この自伝が坂本龍一という人がどのような人かを知る機会になればと思います」と話していました。

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