“海中で約8か月間熟成” 日本酒を引き揚げ 北海道 釧路沖

北海道釧路市の沖合で、新たな名物にしようと海の中でおよそ8か月間熟成させた日本酒が、18日、引き揚げられました。

この取り組みは釧路市の有志でつくる団体がコロナ禍で疲弊した地元産業の活性化につなげようとおととしから進めています。

18日、釧路港を出発したダイバーが沖合およそ4キロの海域に移動し地元名産の日本酒およそ300本が入った鉄製の箱を海底から引き揚げました。

およそ300本の日本酒は、水深およそ14メートルの海底でおよそ8か月間熟成させたということで、引き揚げられた瓶には小さなフジツボがたくさん付いていました。

企画した団体によりますと、海底は水温が低く紫外線が届かないことに加えて、波の動きによってかすかに揺れ動きながら熟成されるため、まろやかな味わいになるということです。

「世界三大夕日釧路海底プロジェクト」の松本康行代表は「釧路のおいしい海産物と一緒に飲んでほしいです。まだ数は少ないですが多くの人に楽しんでもらえるよう今後も続けていきたい」と話していました。

18日に引き揚げた日本酒はことし8月ごろから釧路市内の土産物店などで販売されるということです。