仏 国際アニメ映画祭 田口智久監督作品がポール・グリモー賞

フランスで開かれていた、世界最大級のアニメーション映画祭で、長編部門にノミネートされていた日本の田口智久監督の「夏へのトンネル、さよならの出口」が、特別賞にあたるポール・グリモー賞を受賞しました。

フランス南東部のアヌシーで開かれていた「アヌシー国際アニメーション映画祭」には、長編部門や短編部門などの最高賞「クリスタル賞」を競うコンペティション部門に、世界50を超える国と地域から200余りの作品が出品されました。

最終日の17日、授賞式が行われ、長編部門にノミネートされていた田口智久監督の「夏へのトンネル、さよならの出口」が、特別賞にあたるポール・グリモー賞に選ばれました。

ポール・グリモー賞はフランスの著名なアニメ作家の名前を冠した審査員による特別賞です。

田口監督は「受賞はとても驚きで、評価されたことはうれしい。ほかの海外の受賞作品は表現力がとても豊かで、アニメーションの今後の可能性を感じた」と話していました。

最高賞の「クリスタル賞」は、フランスとイタリアの監督が共同で制作し少女と家族の日常生活をコミカルに描いた作品、「Chicken for Linda!」が受賞しました。

あらすじとスタッフ

「夏へのトンネル、さよならの出口」は、とある海沿いの町で、中に入ると欲しいものが何でも手に入るとうわさされる不思議なトンネルをめぐって起こるひと夏の物語です。

心に傷を持つ男子高校生と自分自身のあり方に悩む女子高校生の2人がそれぞれの思いを胸にトンネルの調査を始め、そこで忘れられないできごとに遭遇します。

監督と脚本は「デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆」などを手がけた田口智久監督で、アニメーション制作はアニメスタジオのCLAPが担当しています。