プーチン大統領 アフリカ7か国首脳ら代表団と会談

ロシアのプーチン大統領は、南アフリカなどアフリカの7か国の首脳らでつくる代表団と会談を行い、ウクライナへの軍事侵攻を正当化するみずからの立場を主張するとともにアフリカ各国との連携を強化する考えを示しました。

ロシアのプーチン大統領は17日、南アフリカのラマポーザ大統領やセネガルのサル大統領などアフリカの7か国の首脳らとロシア第2の都市サンクトペテルブルクで会談しました。

会談の冒頭でプーチン大統領は「ウクライナ危機に対するアフリカの友人たちのバランスのとれた関与を歓迎する」と述べた上で、ウクライナへの軍事侵攻を正当化するみずからの立場を主張しました。

一方、ラマポーザ大統領は「戦争の影響で私たちの大陸ではエネルギーや肥料の価格が高騰している。戦争を終わらせて欲しいという明確なメッセージを伝えるため本日ここにいる」と述べ、和平の実現に向けて仲介役を務める意欲を示しました。

プーチン大統領はこれまでに、欧米などの制裁によってロシア産の農産物の輸出が滞っているとして、ウクライナからの農産物の輸出をめぐる合意から離脱する構えを示す一方で、アフリカ各国にロシアの農産物や肥料を無償で提供する用意があると表明しています。

この日の会談でも「何があろうとアフリカ諸国が苦しむことがあってはならない」などと寄り添う姿勢を示し、ウクライナ情勢をめぐって欧米側との関係が断絶する中、アフリカ各国との連携を強化し、欧米に対抗するねらいがあるとみられます。

アフリカの首脳らは、これに先立つ16日、ウクライナでゼレンスキー大統領とも会談し、農産物や燃料などの価格高騰に苦しむ中、直接双方に停戦を訴えた形です。