【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(18日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。
ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる18日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。
(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

決壊ダム “占拠したロシア側が爆破の可能性” 米有力紙

アメリカの有力紙、ニューヨーク・タイムズは、ウクライナ南部ヘルソン州でカホウカ水力発電所のダムが決壊し、洪水の被害が拡大したことについて、外部からの攻撃ではなく、ダムを占拠していたロシア側が、内部から爆破した可能性が高いという分析を伝えました。

映像や画像の解析、専門家の分析などを基にした報道で、ダムの決壊は、これまでの戦闘などによる施設への損傷が積み重なったことで起きた事故だった可能性は低く、内部に爆発物が仕掛けられたものだったとしています。

ダムの決壊をめぐっては、ロシア側は、ウクライナ軍の攻撃によるものだとして、非難を続けています。

ロシア兵2万5000人以上死亡 うち将校は2100人以上か

イギリスの公共放送BBCとロシアの独立系メディア「メディアゾナ」は、16日共同の分析を発表し、ロシア軍の兵士の墓地などを現地の協力者と調査し、確認できただけで、ロシア軍の兵士の死者は2万5000人以上、このうち将校の死者は、2100人以上になると明らかにしました。

そして、ここ3か月の戦闘では、刑務所にいた受刑者や、民間軍事会社の戦闘員、動員による兵士の死者が増加し、兵士の高齢化が進み、訓練が不十分だったと分析しています。

ウクライナ軍 東部や南部の州で反転攻勢を続ける

反転攻勢を進めているウクライナ軍について、戦況を分析するイギリス国防省は18日「最も激しい戦闘は南部ザポリージャ州、東部ドネツク州の西部、ドネツク州のバフムト周辺に集中している。これらすべての地域でウクライナ側に小さな前進がみられる」と指摘しました。

一方、ウクライナ南部ではロシア側が効果的な防衛作戦をたびたび実施し、双方に多くの死傷者が出ていて、特にロシア側の損失は3月のバフムトの戦闘以来、最大となる可能性が高いと分析しています。

プーチン大統領 アフリカ首脳らと会談 “連携強化

ロシアのプーチン大統領は17日、南アフリカのラマポーザ大統領やセネガルのサル大統領などアフリカの7か国の首脳らとロシア第2の都市サンクトペテルブルクで会談しました。

会談の冒頭でプーチン大統領は、「ウクライナ危機に対するアフリカの友人たちのバランスのとれた関与を歓迎する」と述べたうえで、ウクライナへの軍事侵攻を正当化するみずからの立場を主張しました。

一方、ラマポーザ大統領は「戦争の影響で私たちの大陸ではエネルギーや肥料の価格が高騰している。戦争を終わらせて欲しいという明確なメッセージを伝えるため本日ここにいる」と述べ、和平の実現に向けて仲介役を務める意欲を示しました。

プーチン大統領はこれまでに、欧米などの制裁によってロシア産の農産物の輸出が滞っているとして、ウクライナからの農産物の輸出をめぐる合意から離脱する構えを示す一方で、アフリカ各国にロシアの農産物や肥料を無償で提供する用意があると表明しています。

この日の会談でも「何があろうとアフリカ諸国が苦しむことがあってはならない」などと寄り添う姿勢を示し、ウクライナ情勢をめぐって欧米側との関係が断絶する中、アフリカ各国との連携を強化し、欧米に対抗するねらいがあるとみられます。

一方、ラマポーザ大統領は「戦争の影響で私たちの大陸ではエネルギーや肥料の価格が高騰している。戦争を終わらせてほしいという明確なメッセージを伝えるため本日ここにいる」と述べ、和平の実現に向けて仲介役を務める意欲を示しました。アフリカの首脳らは、これに先立つ16日、ウクライナでゼレンスキー大統領とも会談し、農産物や燃料などの価格高騰に苦しむ中、直接双方に停戦を訴えた形です。