「AYA世代」年間約2万人が新たに… 渋谷でがんを知るイベント

若い世代の人たちにがんについて知ってもらおうというイベントが17日、東京 渋谷で始まりました。

10代後半から30代の人たちは「思春期と若い成人」の英語の頭文字をとって「AYA世代」と呼ばれ、年間におよそ2万人が新たにがんの診断を受けているとされています。

17日、東京 渋谷で始まったイベントは、主に「AYA世代」の人たちに、経済的負担や、進学、就職などで悩みを抱えるこの世代のがん患者の実情や、がんについての正しい知識を伝えようと、初めて開かれました。

ステージでは、がん治療と自己実現をテーマに、みずからも乳がんの手術を受けた声優でタレントの矢方美紀さんが体験を語りました。

この中で矢方さんは「治療が始まる前は不安しかなかったが、そのときに活力になったのが同じ乳がんにかかったAYA世代の人のブログや、周囲の人の体験談だった。手術が終わったら声優になる夢をかなえたいという欲がどんどん強くなった」と話していました。

会場には乳がんの触診を体験できる模型や、看護師や社会保険労務士などによる相談コーナーも設けられています。

イベントに参加したがん治療を継続しているという40代の女性は「がんにかかった人もそうでない人も、がんについて知ることができる場所はとても大切だと思う」と話していました。

このイベントは、18日も午前10時から午後5時まで東京体育館サブアリーナで開かれます。